今回はサバイバルバトルとしては1年ぶりで、筋肉留学から帰国した
4連覇王者・なかやまきんに君と、その空白期間中の今年の春に開催された新王座チャレンジバトルのNo.1である
暫定王者・ワッキー(お笑いコンビ・ペナルティ)の対決が注目されました。
きんに君が黄色、ワッキーが赤の王者用ゴールドゼッケンユニフォームを着ての参戦でしたが――どうでもいいですがユニフォームの基準がよくわかりません。当初、黄色のほうはプロ大会王者用、赤のほうは芸能人王者用だと思ってたんですが……。(※)
※このユニフォームが出始めたのは2004年で、プロ大会でラグビーの大畑さんが黄色、春の芸能人バトルで池谷直樹さんが赤のユニフォームを着てました。しかし後に池谷さんはプロ大会でも総合No.1になり、翌年ディフェンディングチャンピオンとして出てきた時に着ていたのは赤のユニフォーム……アレ、プロ大会なのに? 一方芸能人王者としては後になかやまきんに君に取って代わられ、次の大会できんに君が着ていたのは黄色……アレレ?
話がいきなり脱線しましたスイマセン。とりあえず今回は4連覇の正式なる王者のきんに君が黄色、暫定王者のワッキーが赤ということになるようです。
他にもチャレンジバトルからの新鋭や過去大会の実力者などが勢揃いして今大会を迎えることになりました。
以下、おそらく上記2名以外で頻出するであろう出場者名を挙げておきます。
・知幸(モデル・サバイバルバトル前回総合3位)
・パッション屋良(お笑い芸人・サバイバルバトル前々回総合4位)
・ダンテ(予想GUY・チャレンジバトル総合5位)
・白井涼(モデル・チャレンジバトル総合3位)
・諸星和己(元光GENJI・チャレンジバトル総合7位(非ファイナリスト))
・野村将希(俳優・サバイバルバトル全大会出場・大会最年長)
・石丸謙二郎(俳優・『世界の車窓から』ナレーター・野村さんの1歳下)
・佐藤弘道(タレント・元NHK体操のお兄さん)
・BEACH FLAGS 芸能人大会では2004年の春以来、なんと3年半ぶり。
なぜ今更復活するのやら、とこの種目の存在を知った時はちょっと首をかしげたものです(苦笑)。まぁ今回は池谷さんが出てないからでしょうが(出てたらこの種目圧勝、ひいては総合争いも余裕のNo.1になってしまう)。
とにもかくにも。この種目の有力候補は暫定王者・ワッキー。その3年半前のビーチフラッグスでは3位に食い込んでます。一方のきんに君はこの種目のNo.1経験があるものの、3年半前は3回戦敗退とあまり成績が良くありません。
で、実際。
王者2人は2回戦までは別の組になりましたが、順当に勝ち上がってきました――が、きんに君は若干危険。というのも、同じ組の知幸さんと予想GUYも早さを見せ付けており、きんに君に対して先着か同着。一方、別組のワッキーは争う相手もなくひとりだけスピードが抜けており、優勝候補の評判に違わない余裕っぷり。
そして組が統合された3回戦、6人に対して4本の旗。これを奪ったのは、順にワッキー>知幸>予想GUY>きんに君。これはこのまま次の勝負が決まりそうだなあと思ったら、そのまま次の準々決勝できんに君が敗退。別段驚きの無い結果でした。
その後は準決勝で予想GUYが敗退、決勝ではワッキーが途中でガッツポーズを作る余裕を見せて圧勝の種目別No.1。実はこれでワッキーはサバイバルバトルにおいては3大会連続でオープニングバトルを奪取していることになります。
意外だったのは知幸さんの健闘。この種目は強かったんですね……。この人もまた、過去の出場で何度も優勝争いに絡んでいますが、今回もそうなりそうな予感。
・SPIN OFF フィールド中央の大玉を2人で転がしあって、相手陣地の外に落とした方が勝ちのトーナメント種目。今回の出場者の中にはこの種目を制した経験のある人が実に3人もいますが、
そのうちの2人であるきんに君とパッション屋良がなんと1回戦で激突。ということは種目制覇経験のある2人のうちのどちらかがノーポイントに終わることが確実で、しかもその憂き目に遭ったのは
4連覇王者のきんに君。後一押しというところを詰められず、そこからパッションの巻き返しに遭って痛恨の敗北。その後パッションは決勝まで進出しましたが、当の決勝ではチェ・ヒョノという元プロハンドボーラーの長身韓国人選手に長時間の激闘の末に惜敗。しかしそれでも80pt獲得でした。他、ビーチフラッグスワンツーのワッキーと知幸さんも準決勝進出で60pt獲得。
ちなみに種目制覇経験者の3人の残る1人がワッキーでしたがこちらも韓国人選手に敗北。一方の知幸さんはかつて決勝でパッションに敗れたことがあり、今回は準決勝でリベンジの機会がやってきましたが、ぶちかましで大玉を浮かされ、それをパッションに支配されてなすすべなく敗北という結果でした。
今回は過去の因縁から来る好カードが多かったです(笑)。
・MONSTER BOX コロッセオの名物種目。
はじめに、種目別No.1についてはほとんどはじめから決まっていたようなもので、自己記録22段にして前大会で池谷さんと世界記録決戦を展開した知幸さんが、今回は争う相手がいないこともあり、20段を余裕で記録してNo.1を獲得しました。
が、今回はそれ以外の面で波乱だらけでした。ベテランで自己記録14段の石丸謙二郎さん、そして自己記録17段の4連覇王者のきんに君が
13段でまさかの失敗=記録12段に終わる波乱。特にきんに君はスピンオフでの1回戦敗退と合わせて、この時点で
王者まさかのファイナル前脱落かという展開が現実味を帯びてきてしまいました。
一方、きんに君が早々に脱落して総合No.1争いの面でラクになったかと思われたワッキー――しかしこの人にも悪夢が。15段で失敗し、しかもその前は11段しか跳んでいなかったために
記録11段で終わってしまうという、この種目に限ればきんに君以上の低迷。ワッキーは自己記録19段というかなり高レベルな記録を持っているだけに、あまりにも信じられない結果でした。
ちなみに
15段まではチャンス1回、16段以降はチャンス2回というルールなので、ワッキーは可能なら16段からトライしておけば順当にポイント稼げたんじゃないのかなあと思います――もしかしたら
16段以降に進むには15段クリアが絶対条件っていう隠れルールがあるのかもしれないですが。
他にも自己記録15段のパッションが13段、18段の予想GUYが15段で終了という展開もあり、今回は全体的に跳び箱での低迷が酷い回となってしまいました。低迷といえば、競技開始前に残念な知らせがあって、
皆勤賞・最年長の野村さんがこの種目を棄権したそうで。鉄人もさすがに肉体の限界なのかな、と感じてしまいました。
ただその一方で、30代後半である諸星さんと弘道お兄さんは奮闘してました。諸星さんは記録を14→16段に、お兄さんは16→17段に伸ばしてきました。2人とも優勝戦線争いには実力がちょっと足りないですが、やる気のある人たちなので見ていて気持ちが良かったです。諸星さん、あんたカッコイイよ……!(笑)
・MUSCLE GYM 腹筋・背筋・腕立て伏せを1分ずつ行って、その合計回数を競う種目。
チャレンジバトルからの登場で、要するに筋肉番付時代の三色筋肉が名前変わっただけです(爆)。
ポイント下位から4組に分かれて行いましたが、最初の組には50代コンビが両端に登場――モンスターボックス棄権、3種目終わって0ptの野村さんはこの種目には登場しましたが、実際の試技中は背筋を完全に飛ばしたなど、やっぱり状態の悪さを窺わせるものになってしまいました。一方の石丸さんはもともとクイックマッスル(3分間腕立て伏せ)が得意だったこともあり、この種目でもハイペースでした。最終的には第1組にしていきなりチャレンジバトル最高記録の215回を3つ上回ってきました。この種目に限っては、50代にもかかわらず一線級の選手に全く劣らない記録を残してしまうのはスゴイと思います。
そして第2組――この左から2番目に4連覇王者のきんに君が登場。(ちなみに組内で左の人ほどポイント下位という並び、つまりきんに君はこの時点で下から数えて6番目の順位)(正式には暫定9位・70pt) ファイナリストになるためには何が何でもこの種目でNo.1を取らねばならないという状況でした。その覚悟どおりきんに君は必死に回数を重ねていきますが――途中、腹筋・背筋を終えた時点で
なんと最下位。クイックマッスルで芸能人記録を保持するほどという得意の腕立て伏せで猛烈な追い上げを見せて最終的には227回を記録しますが、同じ組で脚光を浴びたのはきんに君ではなく
232回を記録した白井涼さん。チャレンジバトル総合3位で、今大会でもビーチで3回戦進出、跳び箱で16段を記録するなど、目立たないながらもポイントを重ねていたこの人が、きんに君を上回って8人終了時点でこの種目1位。ちなみに白井さん、前回のショットガンタッチでは12m30cmと、
初挑戦記録では歴代2位という素晴らしいものを持っているため、今回もファイナリストになってくれたら面白いなあと思っていたのですが、その結果きんに君が蹴落とされるとなるとちょっと複雑なものがありました。
そして第3組。暫定順位ではファイナリスト圏内ですが当落線上でもあるという3人が登場。ここで奮闘したいのは諸星さんと弘道お兄さん。諸星さんは前回のこの種目であとわずかのところでファイナリストになれなかった悔しさがあり、弘道お兄さんは前回この種目No.1という意地があり、注目の組となりました――結果は諸星さんが191回、弘道お兄さんが229回。どちらも自己記録は上回ったものの、それぞれ悔しい結果。諸星さんの場合は自分よりもさらに周りのレベルが上がってしまって順位的に低迷、弘道お兄さんは今回の暫定No.1記録にあと3回及ばず――しかし
きんに君には2回差をつけて上に。これにより4連覇王者のファイナル入りはますます危ぶまれることに。
最終組、この3人はファイナル入りは確約されているようなもので、あとは優勝争いにおいてこの種目でどこまで上にいけるかでした――特にワッキーと知幸さんの2人はここでも活躍。ワッキーはもともと腕立て伏せが得意なこともあって活躍が予想されたものの、それを上回っていたのが知幸さん。腕立て伏せオンリーでは低迷していたこの人ですが、腹筋と背筋を合わせるこの種目では大躍進。最終的にはワッキーが222回で5位、知幸さんは
241回で見事に種目別No.1を勝ち取ったのでした。
そしてファイナル前の順位発表、今回は6位――最後の1人の発表シーンが放送されました。ちなみにそれまでの5人の中にきんに君の名前はなく――6人目、名前を呼ばれたのは
パッション屋良でした(150pt)。
その瞬間、
4連覇王者・なかやまきんに君のファイナル進出は断たれてしまいました。ちなみに最終順位は7位タイ・130ptだったとのこと。でもって王者のユニフォーム着用者がファイナル前で脱落なんてシーンは初めて見ましたが、なかなかにショッキングな光景でした。
――いや、実は番組のオープニングで競技中の映像が流れて、その中でワッキーのショットガンタッチ(最終種目)挑戦の映像はあった一方、きんに君のそれはなかったので、その時点で嫌な予感はしてたんですが……
まさかil||li_| ̄|○il||li ということで5連覇ではなく第7代王者の誕生の瞬間に向けて、最終種目へと続きます。
ちなみにその前の順位。
1位:知幸 340pt
2位:ワッキー 220pt
3位:チェ・ヒョノ 210pt
4位:佐藤弘道 185pt
5位:白井涼 170pt
6位:パッション屋良 150pt
個人的にはきんに君のほか、予想GUYの脱落も予想外でした……いや、前回の予想GUYはやることなすこと真面目に予想外だったんで(跳び箱で20段もいけそうな大跳躍とか、ショットガンタッチで13m台を申告したりとか!)(この文章で予想外を繰り返してるのはギャグですけどネ!(ぁ))
・SHOT-GUN-TOUCH 上記順位のとおり、2種目を制して他の2種目でも好成績を残した知幸さんが独走状態。4連覇王者でも暫定王者でもない、まったく新しい第7代王者の誕生かという期待が高まっていました。
しかしワッキーはまだ諦めてはいなかった、というかショットガンタッチ中のワッキーは野生化しすぎてて怖い、
怖いけどカッコイイ。(なにそれ)
1回目、まずはパッションと白井さんが自己記録内の距離を申告してガッチリと成功(パッションは自己記録タイの距離だったので賭けにも見えますが)、弘道お兄さんと韓国の人は失敗。そしてワッキーは自己記録-10cmの12mジャストを申告し、これを成功させて
いきなり吠える。対する知幸さんは自己記録-20cmの11m60cmで安全策――のはずが、
まさかの失敗。これにより1位と2位の差は45ptにまで詰まり、しかも自己記録はワッキーのほうが上であるため
逆転もありえる展開になりました。 2回目、弘道お兄さんは1回目失敗にもかかわらず果敢に距離を伸ばして挑戦するもまた失敗、パッションは自己記録更新を狙って1回目より10cm伸ばしたものの失敗、韓国の人は弘道お兄さん同様距離を伸ばしたもののまた失敗、白井さんは12mジャストを見事成功――白井さんはこれでもって総合No.1が狙える位置までやってきました。上位2人、ワッキーは再び12mジャストを成功させ、知幸さんも先程と同じ距離を今度は成功、45pt差は変わらずでした。
3回目。2回の失敗が祟って6位・5位に転落した弘道お兄さんと韓国の人は、結局3回目も失敗して記録なしに終わりました。一方パッションは11m60cm失敗からさらに距離を伸ばし、11m80cmを見事に成功。自己記録を30cmと大きく伸ばし、
「次につながるぞー」と言っていたのが印象に残りました。実際、次回以降の大会では活躍次第では十分優勝争いに加われると思います。
さて優勝争いの3人。白井さんはわずかの可能性でも総合No.1を追い求め、自己記録+10cmの12m40cmを申告。これを触れれば1位に浮上&自己記録更新という素晴らしいシチュエーションでしたが、超スローモーション装置まで使った判定の結果は、あとほんのわずかのところで届かず――届かずと判定されましたが、あれは届いてるとも届いてないとも言い切れないような凄まじく微妙な映像だったので、ちょっと白井さんがかわいそうな気がしてしまいました。
それはもうしょうがないとして、続いては暫定2位のワッキー。挑戦前のインタビューも無視してしまい、
「いけオラァ!!」と吠える様からはもう芝刈り機とかオバケの救急車とかなんて想像もつかないほど、恐れすら抱ける野性の姿。(いまいち真剣味が伝わりませんね、わかってて書いてます、ハイ(コラ)) そんな彼が申告した距離は、ここに来て自己記録+10cmの12m20cm。何度も短い叫びを繰り返して気合を入れて、呼吸を整えて――そしてプッシュ・ラン・ダイブ。その結果、間違いなく掌でボールを受け止める格好で自己新記録達成。
ワッキー大絶叫。 全てを終えて傍で見ていたパッションが「この状況でベスト出すかよ……」と驚き混じりに賞賛を送っていた姿がまた印象的でした。そしてワッキー、まだ知幸さんの試技が残っているというのに既に泣きそうになっていました(まあ泣きそうにもなるでしょうけど)。
さてその知幸さん、ワッキーが成功した時点で挑むべき距離は決まっており、自己記録である11m80cmをここで決めれば総合No.1になれるという展開でした。しかし待ち受けていたのはあまりにも無常な結末――距離は届いていたのに、ボールを全く見なかったことが災いして、
伸ばした手の左側にボールが落ちてタッチ無しの判定に。 その瞬間、暫定王者とされたワッキーがサバイバルバトルNo.1、
真の第7代王者となったのでした。 ちなみにショットガンタッチそのものの結果。
知幸:11m60cm× 11m60cm○ 11m80cm×
ワッキー:12m00cm○ 12m00cm○
12m20cm○(種目別No.1獲得)
チェ・ヒョノ:12m00cm× 12m20cm× 12m20cm×(記録なし)
佐藤弘道:11m70cm× 12m00cm× 12m10cm×(記録なし)
白井涼:11m80cm○ 12m00cm○ 12m40cm×
パッション屋良:11m50cm○ 11m60cm× 11m80cm○
そして最終順位。
No.1:ワッキー 455pt2位:知幸 395pt
3位:白井涼 310pt
4位:パッション屋良 265pt
5位:チェ・ヒョノ 210pt
6位:佐藤弘道 185pt
今回は記録は大きなものは出ませんでしたが、予想外の事態やアツイ戦いが見られたと思います。というかまず、きんに君のファイナル前脱落が予想外の極みでしたよ!(苦笑)
その一因ともなったモンスターボックスもいろいろと予想外。きんに君の低迷もそうですが、自己記録19段のワッキーが今大会記録はまさかの11段。
実は得意種目なのに最下位。(今回、記録なしの人はいませんでした) なのでワッキーは今回総合No.1にはなったけれども、この低迷のせいであんまり評価されてないという声も……(苦笑)。
その一方で安定した活躍を見せたのが知幸さん。ショットガン前まで独走状態ということからも見てわかりますが、だからこそ最後の最後で画竜点睛を欠いちゃったなあと……結果論ですが、ワッキーの野生化に呑まれてしまったんでしょうか(笑)。
しかし僕も変なヤツだと思います。
昨今のお笑い芸人に対して、本業のお笑いよりもこの番組などでの真剣な姿を見てファンになるなど、
求めるものを明らかに間違えてますから。(きんに君やワッキーが代表、元祖はおさる→モンキッキー本名大森晃)(同じ理由で最近は庄司智春や安田団長がお気に入り……いや、団長は番組内でもわりとおどけてるけど、それなりにいい成績残してるからなぁ)(そして逆にレイザーラモンHGと小島よしおはまだ認められねぇ!)(HGは今回出てたけど成績不振……鍛える暇が無くて筋肉衰えたってコメントしてたって前聞いたしなぁorz)
でもこの番組でファンになった芸人の芸って当たり外れがあるようなないような……(きんに君はよく滑る)(ワッキーはウケることもあるが滑ることもある)(庄司は最近相方のほうが露出多いのでよくわからない(ぉぃ))
そんなこんなで。
連覇王者の陥落、新王者の誕生。
次回からまた芸能人戦線は混戦の模様になりそうですが、どうなるんでしょうか。
きんに君はリベンジャーとして再登場するのか、ワッキーが連覇するのか、はたまた新星の誕生か。
まだまだ期待は尽きません。これからも見守っていくとしましょう。
以上、感想でした。ながーいよー(笑)。